子供のいない夫婦が考えておきたい老後・相続・お金の人生設計

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子供のいない夫婦が考えておきたいお金・相続・老後の人生設計

はじめに|子供がいない夫婦だからこそ「人生の最後」まで考えておく

結婚したら子供を持つ。

かつては、それが一般的な人生モデルとして考えられていました。

しかし現在は、子供を持たない夫婦も珍しくありません。

子供を持たない理由は、それぞれです。

「夫婦二人の人生を大切にしたい」

「仕事や趣味を優先したい」

「子供を持たないという選択をした」

さまざまな事情があり、そこに正解や不正解はありません。

大切なのは、子供がいない人生だからこそ、夫婦二人で将来をどのように設計するのかを早めに考えておくことです。

特に50代以降になると、

  • 老後資金
  • 年金
  • 住まい
  • 医療・介護
  • 認知症
  • 相続
  • 配偶者が亡くなった後の生活
  • 自分たちの財産を誰に残すのか

といった問題が現実的になってきます。

子供がいる家庭では、将来の財産や生活を子供に引き継ぐという選択肢があります。

一方、子供のいない夫婦の場合は、「誰に何を残すのか」まで自分たちで決めておくことが重要です。


子供のいない夫婦が最初に考えるべき5つのこと

子供のいない夫婦が老後を安心して過ごすためには、次の5つを考えておくことが大切です。

  1. 老後資金
  2. 住まい
  3. 医療・介護
  4. 相続
  5. 配偶者が亡くなった後の生活

この5つは、できれば50代から夫婦で話し合っておきたいテーマです。


1.老後資金は「夫婦二人」だけで考えない

子供がいない夫婦の場合、老後資金について考える際に重要なのは、

「夫婦二人の生活費」だけではなく、「一人になった後の生活費」まで考えること

です。

例えば、夫婦二人で月25万円あれば生活できる家庭でも、どちらか一人になったからといって生活費が半分になるとは限りません。

住居費、光熱費、通信費、保険、食費などには、二人でも一人でも一定程度必要な固定費があります。

そのため、

「夫婦二人でいくら必要か」

だけではなく、

「夫婦のどちらか一人になった場合、いくら必要なのか」

まで計算しておくことが重要です。

老後資金で考えておきたい項目

  • 公的年金
  • 預貯金
  • NISAなどの資産
  • iDeCo
  • 退職金
  • 不動産
  • その他の収入
  • 毎月の生活費
  • 医療費
  • 介護費
  • 住宅費

特に重要なのは、資産額だけを見るのではなく、毎月いくら使うのかを見ることです。

「老後資金3,000万円」などの数字だけを目標にするのではなく、

「毎月いくら必要で、年金はいくら受け取れ、不足額はいくらなのか」

という考え方をしたほうが、現実的な老後設計ができます。


2.住まいをどうするか

子供のいない夫婦にとって、住まいは非常に重要な問題です。

特に50代以降は、

「今の家に住み続けるのか」

「老後に住み替えるのか」

を考えておく必要があります。

持ち家であれば、

  • 固定資産税
  • 修繕費
  • リフォーム費用
  • バリアフリー化

などを考える必要があります。

賃貸であれば、

  • 老後も家賃を払い続けること
  • 高齢になったときの住み替え
  • 保証人や緊急連絡先

なども考えておく必要があります。

特に子供のいない夫婦の場合、老後にどこで暮らすのかは、単なる住宅問題ではありません。

「介護が必要になっても生活できる場所なのか」

という視点が重要になります。


3.医療・介護について夫婦で話しておく

健康な50代では、医療や介護について考える機会は少ないかもしれません。

しかし、突然の病気や事故によって、生活環境が変わる可能性があります。

子供がいない夫婦の場合、

「もし夫が入院したら誰が手続きをするのか」

「妻が認知症になったら誰が財産を管理するのか」

「介護が必要になったらどこで暮らすのか」

といった問題を、夫婦だけで抱える可能性があります。

そのため、元気なうちに、

  • 医療についての希望
  • 介護についての希望
  • 住み替えの可能性
  • 財産管理
  • 緊急連絡先
  • 重要書類の保管場所

などを共有しておくことが重要です。


4.子供がいない夫婦ほど「相続」を考える

子供のいない夫婦にとって、特に重要なのが相続です。

「夫婦二人だから、夫が亡くなったら妻が全部相続する」

「妻が亡くなったら夫が全部相続する」

と考えている人もいるかもしれません。

しかし、必ずしもそうなるとは限りません。

法務省の資料でも、子供がいない夫婦について、配偶者と被相続人の兄弟姉妹が法定相続人になるケースが示されています。

例えば、子供がおらず、亡くなった人の父母などの直系尊属もすでに亡くなっている場合、

配偶者+亡くなった人の兄弟姉妹

が相続人となるケースがあります。

法定相続分は、

  • 配偶者:4分の3
  • 兄弟姉妹:4分の1

となります。

※兄弟姉妹が複数いる場合などは、その人数に応じて分けられます。

つまり、

「自分の財産は、最終的には配偶者に全部渡る」

と思っていても、遺言書がなければ、兄弟姉妹などが相続人になる可能性があります。


5.「誰に財産を残したいのか」を決める

子供がいない夫婦の場合、相続についてもう一つ重要なことがあります。

それは、

「自分たちが築いた財産を、最終的に誰に残したいのか」

という問題です。

例えば、

  • 配偶者に残したい
  • 自分の兄弟姉妹に残したい
  • 甥や姪に残したい
  • 親族以外の人に残したい
  • お世話になった人に残したい
  • 社会貢献のために寄付したい
  • 財団などに残したい

など、さまざまな選択肢があります。

子供がいないからこそ、財産の出口を自分たちで設計することが重要なのです。


子供のいない夫婦には「遺言書」が重要

子供がいない夫婦の場合、遺言書を作っておくメリットは大きいといえます。

法務省も、子供のいない夫婦について、遺言書を作成しておく必要性が高いケースとして紹介しています。

例えば、

「自分が亡くなったら、できるだけ妻に財産を残したい」

と考えているのであれば、その意思を遺言書という形で残しておくことが重要です。

ただし、遺言書を作ればすべての問題が解決するというわけではありません。

財産の内容や相続人の状況によっては、専門家に相談したほうがよい場合もあります。


子供がいない夫婦は「二段階の相続」を考える

子供がいない夫婦にとって非常に重要なのが、

「夫が亡くなったとき」だけではなく、「その後、妻が亡くなったとき」まで考えること

です。

例えば、夫が亡くなり、妻が財産を相続したとします。

その後、妻が亡くなれば、その財産は妻側の相続人に引き継がれることになります。

つまり、

夫の相続 → 妻の相続

という二段階の相続を考える必要があります。

夫婦それぞれが、

「自分が先に亡くなった場合」

「配偶者が先に亡くなった場合」

の両方を想定しておくことが重要です。


50代から考えておきたい「夫婦の終活」

終活という言葉を聞くと、

「まだ早い」

と思う人もいるでしょう。

しかし、50代から始めても決して早すぎるとはいえません。

むしろ、健康で判断能力が十分にあるうちに準備しておくことに意味があります。

例えば、

お金

  • 預貯金
  • 証券口座
  • NISA
  • iDeCo
  • 保険
  • 不動産
  • 借入金

書類

  • 通帳
  • 印鑑
  • 保険証券
  • 不動産関係書類
  • 年金関係書類
  • 契約書

デジタル資産

  • スマートフォン
  • パソコン
  • メール
  • SNS
  • ネット証券
  • 暗号資産など

について、夫婦がお互いに把握しておくことも重要です。


「夫婦だから全部分かっている」は危険

長年一緒に暮らしている夫婦でも、

「夫がどこの証券会社を使っているか知らない」

「妻の保険内容を知らない」

「銀行口座がいくつあるか分からない」

というケースは珍しくありません。

特に資産運用をしている家庭では、資産が複数の金融機関に分散していることがあります。

そのため、

「自分しか分からないお金」を作らない

ことが重要です。

最低限、

「どこに、何が、いくらあるのか」

を夫婦で共有しておきましょう。


子供がいない夫婦だからこそ「夫婦二人の時間」を大切にする

ここまで読むと、

「子供がいない夫婦は、たくさん準備しなければならない」

と感じるかもしれません。

しかし、子供がいない夫婦には大きなメリットもあります。

夫婦二人で、

  • 旅行する
  • 趣味を楽しむ
  • 新しい経験をする
  • 住みたい場所に住む
  • 好きな仕事を続ける
  • 資産形成をする
  • 必要なものにお金を使う

など、自分たちの価値観に合わせて人生を設計しやすいという側面があります。

だからこそ、

「老後のためにひたすらお金を貯める」だけではなく、「今しかできないことにもお金と時間を使う」

という考え方も大切です。


お金を残すことより「どう生きるか」を考える

子供がいない夫婦の場合、

「子供に財産を残す」

という明確な目的がありません。

だからこそ、

「いくら残すか」

だけではなく、

「自分たちは何のためにお金を貯めるのか」

を考えることが大切です。

例えば、

「老後も旅行を楽しみたい」

「好きな仕事を続けたい」

「夫婦でいろいろな場所に行きたい」

「健康なうちは経験にお金を使いたい」

「最後まで自分たちらしい生活をしたい」

という目的があれば、資産形成の意味も変わってきます。

お金は、残すためだけにあるものではありません。

自分たちが望む人生を実現するための道具でもあります。


子供のいない夫婦の人生設計で大切なこと

子供のいない夫婦が50代から考えておきたいことを整理すると、次のようになります。

テーマ考えておきたいこと
老後資金年金+資産で毎月いくら使えるか
住まい持ち家・賃貸・住み替え
医療入院や手術への備え
介護介護が必要になった場合の生活
財産管理認知症などへの備え
相続誰に財産を残すのか
遺言配偶者への財産承継をどうするか
デジタル資産ネット銀行・証券などの管理
一人になった後配偶者死亡後の生活設計
人生何にお金と時間を使うのか

まとめ|子供がいないことではなく「準備していないこと」が問題

子供のいない夫婦にとって大切なのは、

「子供がいないから不安」

と考えることではありません。

大切なのは、

「子供がいないからこそ、自分たちで人生の設計図を作る」

という考え方です。

老後資金、住まい、医療、介護、相続、遺言。

これらを元気な50代のうちから少しずつ考えておけば、将来への不安を減らすことができます。

そしてもう一つ忘れてはいけないのが、

「お金を残すこと」と「人生を楽しむこと」のバランス

です。

老後のためにすべてを我慢する必要はありません。

健康で自由に動ける50代、60代には、時間という大きな資産があります。

夫婦二人だからこそ、

「どんな老後にしたいのか」

「どこで暮らしたいのか」

「何を楽しみたいのか」

「最後に誰に何を残したいのか」

を話し合っておく。

それこそが、子供のいない夫婦にとっての人生100年時代の資産設計ではないでしょうか。

子供がいないから人生設計が難しいのではありません。
自分たちの人生を、自分たちで決められるということでもあります。

マネーライフデザインでは、お金を「増やす」だけではなく、お金・時間・健康・経験をどのように使い、人生を豊かにするのかという視点から、50代以降の人生設計を考えていきます。

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