生活防衛資金を準備するための家計見直し手順
生活防衛資金とは、収入が途絶えた場合に備え、生活費を一定期間賄うための資金です。
一般的に、3か月〜1年分の生活費を確保するのが目安とされています。
これを準備するためには、家計を見直し、支出を最適化し、貯蓄を増やすことが重要です。
1. 生活防衛資金の目標額を決める
まずは、どれくらいの資金を準備するかを決めます。
(1) 必要な生活費の計算
最低限の生活費を計算し、それを元に目標額を決定します。以下の費目を考慮しましょう。
- 住居費(家賃・住宅ローン)
- 水道光熱費
- 食費
- 通信費
- 保険料
- 交通費
- 医療費
- 教育費(子どもがいる場合)
- 日用品・雑費
過去の家計簿や銀行の取引履歴を確認し、1か月あたりの最低限の生活費を算出します。
(2) 生活防衛資金の目標額を決定
「1か月あたりの最低生活費 × 3〜12か月分」で、必要な金額を決定します。
例えば、月15万円で生活できる場合:
- 3か月分:45万円
- 6か月分:90万円
- 12か月分:180万円
自身のリスク許容度や職業の安定性を考慮して、適切な期間を設定しましょう。
2. 家計の現状を把握する
生活防衛資金を確保するには、まず家計の収支を明確にすることが必要です。
(1) 収入をリストアップ
- 給与(手取り額)
- 副業収入
- 各種手当(児童手当、年金など)
- 投資収益(配当、利子など)
手取りベースで計算することが重要です。
(2) 支出を洗い出す
過去3か月分の支出をカテゴリ別に整理し、無駄な支出がないか確認します。
- 固定費(毎月決まって発生する費用)
- 変動費(月ごとに変動する費用)
例えば、以下のように整理できます。
費目 | 固定費 or 変動費 | 月額 |
---|---|---|
家賃 | 固定費 | 80,000円 |
電気代 | 変動費 | 8,000円 |
スマホ代 | 固定費 | 5,000円 |
外食費 | 変動費 | 15,000円 |
支出を細かく分類することで、節約できる部分が見えてきます。
3. 固定費を削減する
固定費は、一度見直せば長期間節約効果が続くため、最初に手をつけるべきポイントです。
(1) 住居費の見直し
- 家賃が高い場合は、より安い物件に引っ越しを検討
- 持ち家の場合は、住宅ローンの借り換えを検討
- シェアハウスや実家への引っ越しを考える
(2) 通信費の削減
- 格安SIMへ乗り換え(大手キャリア→MVNOで数千円節約)
- 不要なオプションの解約
- インターネット回線のプラン見直し
(3) 保険の見直し
- 不要な保険の解約(特に過剰な生命保険・医療保険)
- 共済などの割安な保険へ乗り換え
- 会社の福利厚生を活用
(4) サブスク・月額サービスの整理
- 使っていない動画・音楽配信サービスを解約
- ジムや習い事の見直し(利用頻度が低い場合は解約)
4. 変動費を削減する
変動費は、生活スタイルを工夫することで節約が可能です。
(1) 食費の節約
- 自炊を増やす(外食・コンビニ食を減らす)
- スーパーやネット通販を活用
- ふるさと納税で食品を確保
(2) 光熱費の削減
- 電力・ガス会社のプランを見直し
- LED電球に変更
- エアコン・電気のこまめな消費管理
(3) 交際費・娯楽費の見直し
- 無料で楽しめる趣味を増やす(読書、公園散策など)
- 飲み会の頻度を減らす
- ポイントやクーポンを活用
5. 収入を増やす
節約だけでは限界があるため、収入を増やす方法も並行して検討します。
(1) 副業を始める
- ブログ・YouTube運営
- スキルを活かしたフリーランス
- せどり・転売
(2) 給与アップを目指す
- 社内での昇給・昇格を狙う
- 転職を検討
- 資格取得でスキルアップ
6. 節約したお金を自動的に貯蓄する
節約した分を生活防衛資金として確実に貯蓄する仕組みを作ります。
(1) 先取り貯蓄
- 給与が入ったらすぐに別口座へ自動振替
- 生活防衛資金専用の銀行口座を作成
(2) 使えない環境を作る
- 普段使う口座とは別の銀行を利用
- 定期預金やネット銀行の引き出しにくい仕組みを活用
(3) 貯蓄進捗を定期的にチェック
- 毎月、貯蓄額を確認
- 目標額に到達するまで続ける
まとめ
生活防衛資金を準備するためには、まず必要な金額を決め、家計を見直し、支出を最適化することが重要です。
- 目標額を決定
- 現状の家計を把握
- 固定費を削減
- 変動費を節約
- 収入を増やす
- 節約分を確実に貯蓄する
このサイクルを繰り返せば、効率的に生活防衛資金を貯めることができます。
無理のない範囲で、コツコツと取り組んでいきましょう!
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