なぜ今、世界の株価は高値を更新しているのか?

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――ダウ平均・日経平均が高値圏にある背景とコロナ禍での通貨大量発行の影響

2026年2月12日現在、米国のダウ平均株価は5万ドル台の大台に到達し、また 日本の株式市場では日経平均が史上高値圏で推移 しています。
これは単なる偶然や一時的な要因ではなく、複数の因果が絡み合った構造的な現象です。

まずは今の動きを最新ニュースから押さえておきましょう。

最新の株価動向(2026年2月12日時点)

Asian stocks at record high, US jobs data buoys yields, dollar

Reuters

Asian stocks at record high, US jobs data buoys yields, dollar

今日

Dow Jones hits 50,000 milestone amid tech gains and hopes of lower interest rates

ガーディアン

Dow Jones hits 50,000 milestone amid tech gains and hopes of lower interest rates

5 日前

The Times

Sanae Takaichi win pushes Japan’s stock market to record high

一昨日

↑ 米国株は堅調な労働市場データやテクノロジー株の高騰もあって高値圏を維持し、
また日本では政治的安定や経済刺激策への期待が日経平均を押し上げています。

では、なぜ世界の株価は高いのか?
その根本原因を順序立てて解説します。


1|株価は未来の利益に対する「期待値」で決まる

株価とは、

企業が将来生み出す利益の価値を、現在の目で評価した価格
です。

投資家は今ではなく 将来の利益 に対してお金を払っています。
したがって、

・将来利益が増える → 株価上昇
・将来利益が減る → 株価下落

この原理がすべての基盤です。


2|コロナ禍で世界中の通貨供給量が急増した

2020~21年のコロナ禍は、世界経済に前例のない金融刺激をもたらしました。

世界各国の中央銀行・政府は、
・大規模な量的緩和(QE)
・超低金利政策
・財政支出の拡大
・企業・個人への給付金

といった政策を同時多発的に実行しました。

その結果、世界全体の 通貨供給量(マネーサプライ)は急増 しました。


3|「通貨供給量の増加」と株高の長期相関

通貨供給量が増えると何が起きるのか?

通貨が増える

資金(マネー)が余る

投資先を探す(行き場を探す)

リスク資産(株・不動産・コモディティ等)に資金流入

価格上昇

株価は需給で決まります。

通貨が増えると、
現金よりも利益成長が見込める株式に資金が向かいます。

これは理論だけでなく、 歴史的に見ても通貨供給量と株価指数には長期的な相関関係が認められています。
実際、リーマンショック以降の米国の金融緩和と株価上昇は同時進行してきました。

つまり、

大きく増えたマネー(通貨)が
株価のベースとなる資金需要を支えている

という構造です。


4|低金利環境が「株以外の選択肢」を薄くした

コロナ後の金融緩和は、金利を歴史的水準まで低下させました。

金利が低いと、

・預金は儲からない
・債券の利回りも低い
・消費者は株式に資金を振り向ける

この現象は「TINA(There Is No Alternative)」と呼ばれています。
つまり「他に魅力的な投資先がない」という意味で、株式市場への資金流入を促しました。


5|利下げ観測と企業業績の底堅さ

2026年2月時点では、米国の労働市場データが予想より堅調で、短期的な利下げ観測が後退する局面でもあります。
それでも株価は高止まりしているのは、リスク資産に向けられた資金が依然多いためです。

また、AI・テクノロジー分野の成長や企業の収益改善期待が株価を支えています。
これは単なるマネーの効果だけではなく、 実体経済側の成長期待が重なっている ことを示しています。


6|日本株が特に上昇している事情

日本の場合は米国とは別の要因もあります。

直近の上昇材料としては、

・選挙後の安定と成長戦略への期待
・大規模な政府支出への期待
・海外投資家の買い意欲

などが挙げられています。これは 内需・政策面でのポジティブサプライズ です。

為替面でも、円安の恩恵で輸出企業の利益拡大期待が強まり、これが日経平均の押し上げに寄与しています。


7|なぜ「株価だけが上がるように見える」のか?

よく出る疑問として、

でも実体経済はそれほど元気じゃないのでは?

という声があります。

確かに、株高の恩恵が国民全体に行き渡っているとは言えない面もあります。
インフレに賃金が追いつかないという議論もあるためです。(これは別論として重要な点です)

しかし株価は 未来の利益成長期待とマネーの需給関係で決まる ため、実体経済の現状とはズレが生じることがあります。


8|まとめ:複数の因果が重なって株価は高値を維持している

2026年2月時点での株高の主要因

  1. コロナ禍で世界的に通貨供給量が急増した
  2. 超低金利環境がリスク資産を魅力的にした
  3. AI・テクノロジー期待が成長ストーリーを支えた
  4. 政策期待や政治安定が投資心理を後押しした
  5. 外国人投資家の資金流入と為替効果も寄与した

通貨の大量発行は、単なる数字以上の 「需給面でのマネーの土台」 を株式市場に提供しました。
そしてその上に、企業業績への期待や政策期待といった 将来利益の成長予想 が重なって、現在の高値が形成されています。


最後に:数字を見る前に構造を見る

株価は「いくらか」ではなく
なぜその価格になったのか を理解することが重要です。

数値だけを追うと市場の本質が見えなくなります。
通貨供給・金利・政策・企業利益という根本構造を押さえることで、株高の背景がより明確に理解できます。

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