資産形成で最も大切なのは、
「いま自分がどこにいるかを正確に把握すること」です。
年収でも職業でもありません。
判断基準は、
👉 純金融資産額です。
ここでは、野村総合研究所(NRI)が用いる資産階層をもとに、
それぞれの階層にいる人が
現実的に取るべき行動プランを解説します。
マス層(純金融資産3,000万円未満)
目標:アッパーマス層への到達
現実
日本の世帯の約9割がこの層に属します。
最大の特徴は、
- 資産形成の「土台」がまだ不安定
- 投資よりも生活防衛が優先
という段階です。
やるべき行動プラン
① 生活防衛資金を先に作る
- 生活費 6か月分 を現金で確保
- これがない状態での投資は「精神的に続かない」
👉 投資の前に、投資を続けられる状態を作る
② 固定費を「一度だけ」本気で見直す
- 通信費
- 保険(貯蓄型は一度ゼロベースで)
- 車の保有コスト
ここで重要なのは、
毎月の支出を減らすこと=一生の利回りを上げること
という考え方です。
③ 新NISAを「使い切る前提」で始める
- つみたて投資枠を最優先
- 商品は 全世界株式 or S&P500 に絞る
- 月1万円でもOK
👉 この段階で「商品選び」に時間を使わない
④ 投資は「勉強」より「継続」
- 情報収集は最小限
- 相場を見ない
- 生活に溶け込ませる
NG行動
- いきなり個別株・仮想通貨
- 短期売買
- 投資系インフルエンサーの真似
アッパーマス層(3,000万〜5,000万円)
目標:準富裕層(5,000万円)突破
現実
ここからが
「資産が資産を生み始める」入口です。
やるべき行動プラン
① 投資額の「自動化」
- 収入増=生活水準アップ、をしない
- 増えた分は自動的に投資へ
👉 手動判断を減らすほど成功確率は上がる
② 投資資産の比率を明確にする
- 現金:生活費+α
- 投資:余剰資金の大半
ここで
現金過多=機会損失
になり始めます。
③ 投資先は「増やさない」
- 投資信託は2〜3本まで
- 個別株をやるなら全体の10〜20%以内
④ 副収入は「レバレッジ重視」
- 労働時間を増やす副業は避ける
- ストック型(ブログ・コンテンツ・配当)を意識
NG行動
- 投資先の頻繁な入れ替え
- 高配当株への過度な傾斜
- 投資額を減らす生活拡張
準富裕層(5,000万〜1億円)
目標:富裕層(1億円)到達
現実
ここから先は
「攻めすぎないこと」が最大の戦略になります。
やるべき行動プラン
① 最大のリスクは「調子に乗ること」
- レバレッジ商品は原則不要
- 短期勝負をしない
👉 1億円は「作る」より「壊さない」方が難しい
② アセットアロケーションを言語化
- 株式・債券・現金の比率を明確に
- 相場下落時の行動を事前に決める
③ 税制・制度のフル活用
- 新NISAの完全活用
- iDeCo(所得が高い人ほど効果大)
- 法人化検討(副収入がある場合)
④ 「資産を増やす」より「守る」視点
- 集中投資の見直し
- カントリーリスク分散
- 為替の分散
NG行動
- 一発逆転思考
- 未公開投資への過度な期待
- 付き合い投資
富裕層(1億円以上)
目標:資産寿命の最大化
現実
ここでは
リターンより再現性と持続性が重要です。
やるべき行動プラン
① 資産を「目的別」に分ける
- 生活用
- 成長用
- 守備用
- 承継用
② 税・相続・承継を同時に考える
- 生前贈与
- 相続税対策
- 法人・信託の活用検討
③ 自分で全部やらない
- 税理士
- 独立系FP
- 弁護士(必要に応じて)
👉 「相談できる人脈」も資産の一部
NG行動
- 全資産の自己判断運用
- 節税目的だけの投資
- 情報過多による判断麻痺
超富裕層(5億円以上)
※参考
この層では、
資産運用=経営判断に近くなります。
- ファミリーガバナンス
- 国際分散
- 長期的な承継設計
個人の趣味の範囲を超えた世界です。
最後に:資産形成は「段階別ゲーム」
資産形成は、
どの階層でも同じ戦略では通用しません。
- マス層は「土台作り」
- アッパーマス層は「加速」
- 準富裕層は「守りながら積み上げ」
- 富裕層は「壊さない設計」
この「段階別思考」を持てるかどうかが、
長期的な結果を大きく左右します。



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