結論から言うと
「何もしない」「変えない」「今のまま」を選ぶこと自体が、資産価値を確実に減らしていく行為になっています。
それは怠惰の問題ではなく、経済構造そのものが“現状維持を許さない”仕組みになっているからです。
1. なぜ資産の世界では「現状維持=衰退」なのか
最大の敵は「インフレ」
インフレとは、
同じお金で買えるモノ・サービスの量が減っていく現象
つまり、
- 収入が変わらない
- 貯金額が変わらない
- 投資をしていない
これらはすべて「実質的な後退」を意味します。
例:
- 年2%インフレ
- 銀行預金金利 0.1%
→ 実質▲1.9%の資産価値減少
これは「何もしていない」のではなく、
毎年確実に削られている状態です。
2. 現金100%保有が抱える「見えない損失」
多くの人が誤解しているのは、
現金=安全
投資=リスク
という固定観念です。
実際はこうなっています
| 資産 | 表面上 | 実態 |
|---|---|---|
| 現金 | 減らない | 実質価値は減り続ける |
| 投資 | 価格変動 | 長期ではインフレに追いつく可能性 |
つまり
**現金100%は「静かなリスク資産」**とも言えます。
3. 「変えないこと」が最大リスクになる時代
かつての日本は、
- 終身雇用
- 年功序列
- 物価安定
という前提があり、「現状維持」が成立していました。
しかし現在は、
- インフレ常態化
- 社会保険料・税負担増
- 年金の実質価値低下
- 円安による購買力低下
という状況です。
👉 制度そのものが個人資産を削る方向に動いている
ここで「何もしない」は、
- 政策リスク
- 通貨リスク
- インフレリスク
をすべて無防備に受ける選択になります。
4. 「守っているつもり」が一番危ない
特に50代以降で多いのが、
「減らしたくないから何もしない」
という判断です。
しかし資産面では、
- 守る=止まる
- 止まる=削られる
という構図になります。
本当の意味での「資産防衛」とは
- 値動きゼロを目指すことではない
- 購買力を維持すること
そのためには、
- 一部でも
- 小額でも
- 低リスクでも
インフレに対抗できる仕組みを組み込む必要があります。
5. 現状維持を脱するための「最低限の行動」
ここで重要なのは、
「大きく増やす」ことではありません。
最低ラインはこれ
- 資産の一部を
- 成長する経済圏に
- 長期・分散で置く
これだけで、
- 「確実に減る」状態
- 「増減しながらも維持できる」状態
へと変わります。
6. 「行動する人」と「止まる人」の10年後
行動しない人
- 名目資産:変わらない
- 実質資産:確実に減少
- 不安:年々増大
小さくでも動いた人
- 名目資産:緩やかに成長
- 実質資産:維持〜増加
- 選択肢:増える
👉 差を生むのは「才能」ではなく
「現状を疑ったかどうか」だけ
7. 【現状維持は衰退】の本当の意味(資産編)
この言葉は、
無理をしろ
攻めろ
リスクを取れ
という意味ではありません。
本質はこうです
環境が変わっているのに、行動を変えなければ、結果は悪化する
資産形成においては、
- 現状維持=中立
ではなく - 現状維持=マイナス方向への自動運転
になっています。
まとめ
- インフレ下では「何もしない」は損失確定行為
- 現金100%は最も気付きにくいリスク
- 資産防衛とは「購買力維持」のこと
- 小さな一歩でも「衰退の自動運転」から降りられる
現状維持を選ばないこと自体が、最大の資産防衛です。


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